◆大島力 川﨑公平著
◆日本キリスト教団出版局
◆本書は、聖書から祈りと祈りについての言葉が収められている。旧約聖書から一六日分、新約聖書から一五日分である。それぞれ、最初に聖書の言葉が記され、その後に、そのみ言葉についての著者の黙想が記されている（旧約は大島力、新約は川﨑公平）。著者の黙想は、簡潔であるにもかかわらず、深く味わい深い。著者は「この黙想は、最初に掲げている聖書箇所と私たちの実際の祈りの生活をつなぐ『橋渡し』を目指して」いると述べているが、まさに「橋渡し」としての黙想を味わえる。この黙想を読んだ私たちが、さらに自分自身の黙想を深めていくこともできるだろう。最後に黙想の中から与えられた「短い祈りの言葉」が、読みやすい大きな文字で記されている。ここには著者らの「心身疲れ果てたとき、ことに病気になったとき、長い文章を読む力がないとき、この最後の祈りだけでも口にしていただければ」という深い思いが込められている。自分と大切な人のために本書を手にとっていただきたい。
（2024年6月23日 副牧師 川嶋章弘）
