◆ 徳善義和監修/湯川郁子訳
◆ 教文館
■ 宗教改革500年を記念する二〇一七年がもうすぐ終わろうとしています。ルターの著作に親しむ機会も多かったかと思いますが、ルターはいつも聖書を深く読み、励ましと慰めを豊かに汲み取って、み言葉に支えられながら、み言葉に従う人生を歩んだ人でした。今回ご紹介する本は、一年三六六日に一日一頁、聖句とそれに関するルターの説教や聖書講義、著作などからの文章が配されているものです。巻末には年ごとに変わる教会の祝日のためのもの(たとえば復活祭や聖霊降臨日など)がまとめられています。宗教改革の時代を切り開いていったルターの力の源が、他でもない聖書であることがよく分かります。ルターの大作を読み切るのは難しくても、聖句と共にルターの短いメッセージに毎日触れるのも、ルターと親しむ一つの手かも知れません。わたしはこの本を4年前のイースターにプレゼントでいただきました。誰かへの贈り物にしても、とても喜ばれる一冊ではないでしょうか。
(2017年12月、伝道師 乾元美)
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