◆ 平野克己編
◆ 日本キリスト教団出版局
■ 主イエスは、弟子たちにそして私たちに「主の祈り」を教えてくださった。「こう祈りなさい」と。このことから私たちは一つの気づきを与えられる。それは、祈りの言葉は教えてもらうものでもある、ということである。聖書（特に「祈りの学校」と呼ばれる詩編）から祈りの言葉を学ぶことがあり、共に礼拝をささげている兄弟姉妹から祈りの言葉を学ぶことがある。同じ時代に生きている信仰者からだけではない。私たちは、２０００年の信仰者の祈りから祈りの言葉を学ぶことができる。
本書は、２０００年にわたる祈りが集められている。紀元３０年頃に生まれたローマのクレメンスから１９３２年に生まれたヘンリ・ナウエンまで３５名の祈りが収められている。これらの祈りを祈ることを通して、私たちは、２０００年にわたり信仰者たちが神との交わりの中でつむぎ出してきた祈りの言葉を自分の祈りの言葉として豊かに用いていくことができるだろう。
（2021年12月26日､伝道師 川嶋章弘）
