イエスの生と死

  • 松永希久夫著 ◆ NHKライブラリー ◆ -上巻;306頁/本体;2000円
教会の本棚

◆ 松永希久夫著
◆ NHKライブラリー
◆ -上巻;306頁/本体;2000円

■ 今回紹介する本は、2000年4月から2001年3月の間にNHKで放送された番組のテキストがもとになっている。この番組を担当されたのが、長く東京神学大学教授をなさった松永希久夫先生である(2001年度で退官された)。
 この本の中で、松永先生は「文献学の制約を意識に置きつつ、それを超えて、その告白を生み出した史的イエスの像を描こうとしている」と記している。史的イエス(ナザレの地で実際に地上の生涯を歩まれたイエス)と信仰告白(イエスはキリストである)の問題というのは近年の神学の重要な課題であリ、この難しい問題を分かりやすく伝えている。歴史上の主イエスの生と死が、いかに私たちの救いとなるか記されている。
 多くの人々に伝えられるようにと、聖書の御言葉の説きあかしと共に、身近な具体例を用いて説明している。それぞれ説きあかされている御言葉が、いかに私たちの歩みと関係しているかがよく理解される本である。
 この本を読み、「イエスの生と死」がいかに私たちの人生の光となるか、改めて考えてみたいと思う。

(2002年2月24日、指路・第234号、伝道師 清野久貴)

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