カルヴァンと共に祈る日々

  • ドナルド K・マッキム著(原田浩司訳) ◆ 一麦出版社
教会の本棚

◆ ドナルド K・マッキム著(原田浩司訳)
◆ 一麦出版社

■ 本書は、祈りについての黙想集であり、八五の黙想が収められている。それぞれの黙想において、聖書のみ言葉が示され、カルヴァンの『キリスト教綱要』、また註解書を引用しつつ、祈りについての黙想が記されている。み言葉は、聖書に収められている順番で旧約聖書と新約聖書から取り上げられているが、旧約聖書では、「祈りの書」である詩編が圧倒的に多い。見開き一頁で一つの黙想というスタイルで簡潔に語られているが、一つ一つの黙想はどれも深く、今を生きる私たちに祈りについての多くの気づきを与えるだろう。一つだけ取り上げれば、七〇「祈り続けること」において著者は「祈りはたった一度そのときだけ献げて、忘れてしまってはなりません。祈りには忍耐――他者のため、世界のため、そしてわたしたち自身のためにも、何度も何度も祈り続けること――が強いられます」と述べている。コロナ禍にあって私たちはなによりも「祈り続けること」が求められているのではないか。共に祈り続ける群れでありたいと願う

(2020年12月20日、伝道師 川嶋章弘)

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