若者と生きる教会・若者に届く説教

  • 大嶋重德著 ◆教文館
教会の本棚

◆大嶋重德著
◆『若者と生きる教会・若者に届く説教』(教文館、二〇二四年)
◆若者への伝道が喫緊の課題であることは言うまでもない。しかしその課題は、教会学校の教師や青年会の担当だけが担うのではない。教会全体が、教会に連なる一人ひとりが担うべき課題である。しかしそのように言われても何から手をつけたら良いのか分からない、というのが私たちの正直な思いかもしれない。そのような私たちにとって、本書はその道しるべとなるだろう。と言っても本書が記しているのは、「効果的な青年伝道の方法」ではない。教会が「若者と生きる教会」となるために取り組むべき課題について記している。
本書は、すでに著者が出版した『若者と生きる教会』と『若者に届く説教』を合本にし、それに「若者と生きる教会、それから……」が加えられている。その終わりに著者の印象深い言葉がある。「一番喜びを感じるのは、礼拝中に赤ちゃんの大きな声で泣く声が響くことです。教会に子どもたちが走り回っている姿を見ると、『ああ牧師になってよかった』と心からそう思います」。私たちの教会もこの喜びを喜びたいと願う。
(2025年2月 副牧師 川嶋章弘)

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